diaries     
2009-12-09 Wednesday

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いまはとても低い水準だけど、
自転車に乗っていないときよりも、
自転車に乗っているときのほうが、気分は少し良い。
どんなときでも、気分を少し高揚させてくれる。
「自転車って、ぼくの生活に本当に必要なものなんだ」
そんなふうに思う。


旅行中、キルギスで、
フランス人サイクリストが酔っぱらって泣きながら
「ほんとうにボクのことを解ってくれる相棒は、このチャリだけだよ」
と言っていたのを、ぼくはニヤニヤ笑いながら見ていた。
たしか、彼は裸だった。

でもいま、このフランス人の気持ちが少しはわかる気がする。
ぼくたちは自転車は愛着があるし、
ペダルを踏めば自転車は前へ進んで、ぼくたちに応えてくれる。
そして地面の様子を伝えてくれる。
謂わば、会話みたいなもんだ。
また、自転車は自らの所有物で、決して煙のように消えない。
その安心感は、大きい。

ぼくたちと自転車の関係は、
『ティファニーで朝食を』の、ホリーとトラ猫の関係ではないのだ。


ここで強引に『ティファニーで朝食を』の話に引きずり込もう。
この本を初めて読んだのは、アルメニアでススムくんにもらったとき。
その後、誰かにあげたけど、
日本でまたどうしても欲しくなって古本屋で買ったんだ。
オススメの本です。

カポーティ『ティファニーで朝食を』