Karakoram Highway
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９月11日、ウルムチを去る日が来た。 ここから上海へと飛び、さらに日本へ飛ぶ。 朝起きてＣさんと町をウロウロし、昼にお別れ。 これから中国を南下、東南アジアに行くという。 数えると６日間も一緒だったようだ。 一緒に旅できてよかった！ ありがとう、そして良い旅を。 ぼくはチャリで空港へ行って、チェックイン。 しようとしたんだが、空港係員に無視される 意味わからん。 なんで無視するねん！ しばらくしたら、英語ができる人が来て、 「自転車を梱包しないとダメだ。箱を買って車輪をカバーしろ」 と言われた。 そのころにはイライラしていたので、 「いままで何度も飛行機でチャリを運んできたが（ウソ）、そんな事言われるのは初めてだ。 箱に積めなきゃ運べないのはそっちのサービスの問題だから、 箱はそっちで用意しろ」 とキレながら言うが、また無視。 なんで無視やねん。 むかつくが仕方なく箱を買い、チェックイン。 「荷物の重量が３kgオーバーだから、超過料金を払え」と言われる。 ３kgぐらいまけろよと思いつつ、 ２kgぶんを機内持ち込みのザックに移して１kgを大目に見てもらう。 ふぅ、と思って手荷物検査へ行くと、ここでもなにやら言われる。 ザックを預けて来いと言っているみたいだ。 手荷物が重すぎるのかと思った。 ザックも預けると、超過料金をいくら取られるかわかったもんじゃない。 でも、何言ってるかわからない。 英語でしゃべって。 いちおう国際空港なのに、なんで英語しゃべれる人がほとんどいないのだろう。 英語のできる空港職員に電話越しに言われる。 「You have to give up in your bag」 意味がわからない。 目的語が、ない。 in my bagの何をguve upしないといけないのかわからない。 何聞いてもそう答えられる。 この職員、ぼくより英語できないようだ。 何も進展しないまま、フライトまであと３０分。 ようやく手荷物検査の所に連れて行ってくれた。 そして、ぼくのザックを開けて工具袋の中からモンキーレンチをポイ。 「小さいモンキーやからそれぐらいいやん」とごねるが、どうにもならない。 それで済むんだったら、なんで最初からそうしなかったんだ。 本当にイライラする。 深夜０時、上海に到着。 空港に泊まる気まんまんだ。 他にも寝ている人がいるから、ぼくも泊まれるだろう。 しばらくして、警備員が来た。 中国語でチケットを見せろと言っているようだった。 ウルムチからのチケットを見せるが、ダメだ出て行けと言う。 明日のチケットが要るんだなとわかったが、何もわからないふりをする そうしたら日本語ができる職員が来て、 「オマエ、ニホンジンカ？」 おまえ…？ でも、ぐっとこらえて 「はい」 やはり明日のチケットがないと泊まれないという。 でも「明日チケットを買う。お金ない」と言うと、 「ここにいていいよ」と言ってくれた。 いちおう本当だ、嘘ではない。 タクシーに乗って、宿に泊まるのに十分な中国元はなかった。 明日、国際線専用の空港でチケットを買う。 みんな硬いベンチにごろ寝している中、マットとシュラフで快眠。 朝６時起床。 外は雨だ。 国内線専用の空港から国際線専用の空港にバスで移動。 バスで爆睡、気が付いたら国際空港。 高いだろうなと思いつつＪＡＬで福岡行きの値段を聞くと、まさかの６万円。 中国国際航空は３．５万円。 即決だ。 チェックインして手荷物検査へ行くと、「重すぎる」だと。 機内持ち込み荷物は８kgまでなのだが、ぼくのザックは１４kg。 荷物を移す鞄がなかったからザックも預けるしかなかった。 先に預けた荷物とあわせると４０kg！ 本来は２０kgまでだから、２０kgオーバー。 でも、受付のおねえさんは 「超過料金１０kgぶんね」 と言ってくれた。 ニカッと笑って「５kgにして」とお願いしたら、 フッと笑ってＯＫしてくれた。 ５kgぶんの超過料金4500円。 ぼくのスマイルは５kgぶん4500円。 それでもＪＡＬより安いからいいか、ということにする。 たった２時間弱のフライトで１４時に福岡空港へ。 福岡も雨だ。 すぐさま下関の知り合いの方に電話。 空港から下関までは100km近くあるので今日諦めようか思ったが、 お言葉に甘えて途中まで車で迎えに来てもらうことにした。 本当にありがとうございます。 中国は右側通行だったので、左側通行がしっくりこない。 おまけになんでもありの交通ルールに慣れているので、気をつけて走る。 携帯電話がないというのは、待ち合わせにはひどく不便だ。 携帯電話は家に置いてきたので。 雨の中50km弱走り、無事、会うことができた。 びしょ濡れのぼくとチャリを車に乗せてもらって、おうちに連れて行ってもらった。 そして１か月ぶりの湯船！ やはり湯船に浸かるには気持ちいい。 それから夕食をごちそうになり、話をしながら、12時過ぎに寝た。 清潔な布団で寝るのも１か月ぶりだ。 ありがとうございます。 下関では２日間ゆっくりさせてもらった。 日本に慣れることができた。 フェリーで大阪南港まで行き、京都までは自走。 家に着いたのは９月15日。 旅の終わりというのはあっけないもので、 ほとんどの場合において、なんの感慨もない。 そしてその瞬間に日常に引き戻される。 知ってはいたが、何度経験しても味気ないものだ。 |
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